―施設情報―
名称 OMRON コミュニケーションプラザ
住所 京都市下京区塩小路通堀川東入南不動町11
電話番号 075-344-6093
営業時間 10:00~16:00
休館日 土・日曜日、祝日およびオムロンの休業日
入館料 無料
万華鏡ファンタジー…200円
予約の有無 要予約
交通案内
電車…
・JR線「京都」駅下車、烏丸中央口または西口(南北自由通路)から徒歩約5分
・地下鉄烏丸線「京都」駅下車、中央出口から徒歩約7分
バス…
・京都駅烏丸バスターミナルから徒歩約5分
その他
・平日のみ1日4回実施しております。
・見学の際には事前に予約を申し込んでください。
公式HP OMRON コミュニケーションプラザ
先日、職場でテレビを見ているとどこのテレビ局かは忘れてしまいましたが、オムロンを取材していました。
皆さんご存知、「オムロン」は体温計や血圧計を作っている会社のイメージが強いですね?大きな会社なので見学は出来ないと思い込んでおりましたが、なんと見学ができる”コミュニケーションプラザ”があるのです!!
「行きてぇー!!行きてぇー!!」
そう思ったのですぐさま予約を完了させ、行ってみることにしました。
オムロンの「コミュニケーションプラザ」は京都駅からすぐ、歩いて5分ほどの所にあります。建物は「オムロン京都センタービル」と「コミュニケーションプラザ」が並んで立っておりますので、間違って「オムロン京都センタービル」に入っていかないよう注意しましょう。
オムロン株式会社は京都市に本社を置いている日本の大手電機メーカー。
創業者は明治33年(1900)に熊本市で生まれた立石一真。立石家は佐賀県の名産「伊万里焼盃」の製造販売業でした。
熊本高等工業学校を卒業後、兵庫県庁に就職。そして京都にあった電気関係の会社に就職し、ここで電気についての知識や技術を学びます。独立を目指して後に1933年「立石電機製作所」を設立します。
余談ですが1959年に経営学者のピーター・ドラッカー(Peter Ferdinand Drucker)が初めて日本に来て、経営セミナーを開催しました。立石一真はその講義を受講しています。
「未来を予測したいなら、自らの手で作りなさい」
その言葉に感銘を受けた立石一真は熱心にドラッガーの言葉を学びます。その熱心な姿を見たドラッガーは立石一真と仲良くなり、家族ぐるみのお付き合いに発展しています。
オムロンコミュニケーションプラザは2Fと3Fが見学施設になっています。
3Fからのスタートで、創業当時から受け継がれる「理念」「歴史」「ビジョン」を学ぶことが出来、2Fではオムロンの事業・技術の紹介です。「社会」「生活」「産業」の3つのコーナーに分けられています。
立石電機製作所は最初から開発力に優れています。
当時のレントゲン撮影はぜんまい式で作動するため、画像がぼやけてしまって正確に撮影が出来ませんでした。そこで開発されたのが1/20秒で撮影ができるタイマー。
この開発の成功がきっかけで立石電機製作所の業績が伸びていきます。
これは1940年代の製造されたマイクロスイッチの初期モデル。
接点のわずかな動作でON/OFFが出来る小型ですが優れもの。家電製品や産業機器に使用されてきました。
当時アメリカではオートメーション技術が導入されており、機械で繊維の製造をしている事を聞いた立石は”将来、オートメーション技術は日本でも発展していくだろう”と確信し、こういったスイッチ関係の技術に磨きをかけていきました。
実はこのタイマーやスイッチ技術、センサーなどは、現在でもオムロン株式会社のシェアNo.1の主力商品でございます。
一般の方にオムロンのイメージを尋ねると「体温計」が頭に思い浮かぶのは私たちだけではないようです。
この日、解説してくれた社員の方ですら入社するまではヘルスケア商品の製造販売を行う会社だと思っておられたほどですから。
見学に行くと社員の方に尋ねられる事があります。
「オムロンの名称なんですが、どこからきているかご存知ですか?」
“OMRON”という名称はいかにも外資系企業のようなイメージがありますが、これは間違いです。
答えは…見学に行って聞いてみましょう!!
オムロンの事業内容はそれだけではございません。
道路に設置されている信号機。道路上で渋滞が始まると信号の色が切り替わる時間を計算して、最適なタイミングで信号を切り替えるという仕組みにオムロンが開発したセンサーが使用されています。
この他にも自動券売機で使用されている”投入したコインの種類や本物か偽物かを見分けるセンサー”など、多岐にわたります。
一番驚いたのが駅の改札口に設置されている自動改札機。電車の乗車券や定期を投入、またスマートフォンやカードなどをかざすことで扉が開いて通れるというあれですね。
ここでは、切符を裏向きにしたりして投入した時にどのように出てくるかという実演が、解説付きで見れます。
駅にある自動改札機のメーカーは日本で3社(オムロン・東芝など)ほどあります。そのうちオムロン社製は40%程のシェアがあります。
自動改札機の下の方にメーカー名が刻印されています。気になった方は見てみてくださいませ。
この自動改札機1台の価格は高級外車が1台購入できるほどの高級品です。
しかもライバル会社が少ないところに目を付けたところがすごいですね。これでかなり稼いだように思われます。
この頃から電卓や体温計の開発/販売に着手しています。
ディスプレイの液晶技術ですね。
オムロンでも電卓が作られていたのは、意外でした。
これから先も需要が伸びるであろうヘルスケア商品に力を入れるため、現在は電卓製造からは撤退しています。
健康志向が伸びる可能性を予測して方向転換したこの”先を見る目”は、さすがですね。
もともと電卓などを開発/製造していた技術者さんたちが、未経験であるヘルスケア商品に携わる時にはものすごいプレッシャーだったと思います。
これは顔認証システム。
これは血圧&脈拍計。数値は管理人の当時の状態です。
この様にその時代・社会のニーズに合わせた商品開発技術には目を見張るものがありますね。
見てるだけでも楽しいです。
これはオムロンの制御機器のラインナップ。
ここではモノづくりを革新するファクトリーオートメーションの技術が学べます。
オムロンでは「ソーシャルニーズの創造」に一丸となって取り組んでいます。あなたもそのオムロンのDNAに触れてみてはいかがでしょうか?
お土産にもらったオムロン特製「ファイル」。