―施設情報―


名称     津波・高波ステーション
住所     大阪市西区江之子島2-1-64
電話番号   06-6541-7799
営業時間   10:00~16:00
休館日    火曜日(祝日の場合は翌平日休館)、年末年始、防災訓練のため臨時休館あり
料金     無料
予約の有無  無し
交通案内
電車…
・大阪市営地下鉄(中央線/千日前線)「阿波座」駅下車 8・10番出口より歩いて約2分
その他
・公共交通機関をご利用ください。
オフィシャルサイト  津波・高波ステーション


小学生や中学生、大人までの防災教育や社会見学に最適な”台風や津波”に関する見学施設が、大阪市にありますので行ってみることにしました。

 

イメージキャラクターの”なみのすけ”

津波・高波ステーションは、大阪府西大阪治水事務所が所轄する防潮堤や水門の津波・高波防御施設の一元管理を行っている「防災棟」と、防災意識の向上を目的とした「展示棟」を併設した施設です。

かつて大きな被害をもたらした台風や高潮、近い将来必ず襲ってくると言われている南海トラフ巨大地震とそれに伴う津波に関して、ここで正しい知識を習得してみましょう。

この施設では「起、承、転、結」の4つのフロアに分かれており、パネルや実物などで分かりやすく解説されています。希望により職員さんの解説も聴かせていただきながら見学が可能です。

―「起」ー~海より低い街、大阪~

 

 

 

 

 

 

 

施設の床面を海面に見立てた展示です。床面が海抜0m。コンクリート壁が防潮堤。
右側の写真を見ると、大阪の街が海面よりも低いこと、潜在的な危険性が潜んでいることが視覚的に体験できます。
なぜこのような地形になったのかというと原因の一つには海を埋め立て、その後埋め立てた土地から水分が抜け、地面が圧縮されたことが挙げられています。

―「承」ー~災害を乗り越え着実な高潮対策~

このフロアーでは写真をメインにした展示をされています。
津波をイメージした展示パネルは視覚的に印象に残るうえ、もの悲しさが漂います。
「高潮災害の脅威を、決して忘れないで!!」
そのイメージが心に強く響きます。

ここでは、代表的な3種類の台風が紹介されていました。
・室戸台風(昭和9年9月21日)
室戸台風は世界の気象観測史上でも例のないほど大型の台風で、大阪港の海水は河川の上流にまで流れ込み、大阪城にまで到達しました。
・ジェーン台風(昭和25年9月3日)
ジェーン台風が上陸したのは満潮時に近い時間帯で、高潮は強風に乗って大阪湾から各河川に逆流し、市街地に押し寄せました。
・第2室戸台風(昭和36年9月16日)
進路も規模も室戸台風と同等の規模。しかし、過去の経験から急速に進んだ防潮堤整備などの対策により、被害は最小限に抑えられました。

これらの台風被害を教訓とし、海岸や川岸など海面より低い土地には、高潮に備えて様々な防災設備が整備されました。

防潮水門の模型

これは防潮扉(鉄扉)の現物です。防潮堤の外側と内側に通じる出入り口にはこのような防潮扉が設けられています。
防潮扉は、高潮などの水害があろと判断された時に閉鎖されます。
以前までは手動で開閉されていましたが、現在では電動で開閉されるものが多くなってきました。
この展示物もハンドルを回して体験することが可能です。施設内での開閉は安全が確保されているため慌てることなくできますが、高潮接近中には雨や風、高潮が到達するまでの時間と戦いながらの作業となるため、いかに危険が伴うかが良く理解できます。しかもこのハンドル、結構重いんです…。

この防潮扉を閉めているのは、ほとんどが「水防団」です。
水防団は洪水や高潮の時にはすぐに現場に駆けつけて、水害から私たちの生命や暮らしを守ってくれる人たちです。
水防団に参加しているのは会社員や自営業の地域住民で、地域を守るために活躍されています。
水防団が出動するのは、水害などの恐れがある緊急時で、暗い夜や暴風の中でも確実に水害防止活動ができるように、毎年1回以上の水害防止訓練や防潮堤扉開閉操作訓練を行っています。

パネルでは、大阪府内の水防団の歴史や区域内構成地域/担当河川、河川堤防被害に対応する水防工法(シート張り工法や土嚢を積み上げる工法)が紹介されています。

―「転」ー~高潮とは異なる津波の脅威~

ここは「ダイナキューブ」と呼ばれる津波災害体感シアターです。

ある日津波が発生し、街中に水害が襲い掛かるを言う設定で、お話が進みます。
前面・左右側面・床面の4面に、ひとつながりの映像が映し出されるダイナミックな映像シアターです。
包み込まれるような迫力の中で津波の恐ろしさを体感できます。

 

 

 

 

 

 

 

この他にも安政南海地震の翌年(1855)に建てられた石碑”大地震両川口津波記”や佐加井氏大浜公園の蘇鉄山にある石碑”擁護璽”の解説、南海地震、東南海地震、東海地震の発生日時と発生間隔を示すイラストなどが見られます。

―「結」ー~津波災害から生命を守る知恵~

このフロアーでは津波災害から生命を守るため、日頃から心がけておきたいこと、災害にあった時の適切な行動を確認するスペースとなっています。

学びのサロンがありますので、こちらで津波被害から生命を守るための知恵を得ます。また、平成23年3月11日に発生した東日本大震災による津波災害の恐ろしさも、こちらのコーナーで学べます。

この様に地震、津波発生時の対応について広く学べる施設となっておりますので、”見て、聴いて。触って”学び、災害への備えの大切さを学んでみてはいかがでしょうか?


 

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