―施設情報―


名称     ルーブル彫刻美術館
住所     三重県津市白山町佐田東谷1957
電話番号   059-262-1111
営業時間   09:30~17:00(最終入館は16:30)
休館日    年中無休
予約の有無  無し。
料金     大人/高校生以上…1500円、中学生以下…800円
交通案内
電車…
・近鉄大阪線「榊原温泉口」下車 徒歩約7分
お車…
・名阪国道「上野東I.C.」から青山経由、国道165号線で榊原温泉口駅前へ
・伊勢自動車道「久居I.C.」より車で約20分
駐車場    無料駐車場あります。(80台駐車可能)
その他
・団体割引、60歳以上の方、障がい者割引あります。
・公式HPで前売り入場券/割引券の発行が出来ます。
・公式HPでFacebook利用者にはフェイスブッククーポンの発行が出来ます。
公式HP        ルーブル彫刻美術館


三重県の津市にルーブル美術館の姉妹館があるそうなので、行ってみました。
訪問したのは「ルーブル彫刻美術館」。
この美術館のある榊原温泉は三重県の中心に位置し、山々に囲まれた温泉地です。伊勢神宮参拝や伊勢志摩観光の途中で立ち寄るには絶好の場所ですね。


ここが受付ホール。
いきなりカイロ博物館にあるはずの”ツタンカーメンの黄金のマスク”が出迎えてくれます!!

ツタンカーメンはエジプト第18王朝末期の王で、カーナボン卿とカーターとの発掘グループによって1922年、未盗掘の完全なる墳墓が発見され、おびただしい数の財宝と共にこのマスクも発見されました。
このマスクはそんな歴史を背負ったレプリカです。

展示室の中央に鎮座しているのは「十一面千手千眼観世音菩薩」。
ルーブル美術館の姉妹館なのにどうして菩薩が鎮座しているのか?
それは大観音寺というお寺と同じ敷地内にあるため、異色のコラボレーションによる景観に配慮されたものと思われます。

ちなみに大観音寺には世界一の高さ(33m)を誇る純金製の観音像が本尊として有名です。”開運七福神像”や、”生まれ年十二支による御本尊”が祀られています。

ハンムラビ法典碑やナポレオンのデスマスクもあります。
ナポレオンは1789年に始まるフランス大革命の激流の時代で生き抜いた皇帝。生涯を閉じた2日後にこのデスマスクは製作されました。
レプリカと言えども三重県でこのデスマスクが見られるとは思ってもみませんでした。自由の象徴である「自由の女神像の原型」。
これはバリ・リュクさんブール公園が所蔵する作品のレプリカ。
この像は1886年にフランスが合衆国独立100年を記念して正式に寄贈されたもの。

石碑も数多く展示されており、”アントフの石碑”や”ウヌート女神”などエジプトの作品も見ることが出来ます。

芸術品と言えどもここに写真を掲載することが出来ない”四頭立て戦車を駆るヘリオス”、”円盤投げ像”などポルトガル・リスボン美術館やローマ国立美術館が所蔵している作品もこのエリアで一堂に楽しめることもこの姉妹館の醍醐味です。

美しい雰囲気が特徴の立像群。
1490年から1500年頃のベルギーで製作された”マグダラのマリア”。
15世紀から16世紀頃製作された”聖母子”。
プロポーションが素晴らしく、独特なゴシックの雰囲気も併せ持つ立像には見ているだけで引き込まれるようです。

フロアーに並ぶ数々の作品。
多くの勲章や受賞を受けたフランソワ・リュードによる”亀と遊ぶナポリの少年”、多くの人々が魅了される愛くるしい”キューピット”。
その中でも目を引くのがブロンズ像の一つである”棘を抜く少年”。
この作品は古代から残されてきた数少ないブロンズ像の中の一つで、ローマ時代のローマの芸術家によって製作されたものです。
パネルには当時のローマ情勢の説明も記されており、ローマ時代に思いを馳せながら楽しめました。

このルーブル彫刻美術館のすごいところは本家であるルーブル美術館から正式な許可を得て建設されたことにあります。
創設者である竹川勇次郎氏がルーブル美術館の彫刻に感銘を受け、フランスのルーブル美術館に何度も交渉し、私財を投じて建設され、昭和62年(1987)にオープンしました。
館内に展示されている作品は、ルーブル美術館所蔵の彫刻作品から直接型を取り製作されたもの。日本に居ながら最高級の作品が溢れんばかりに楽しめるのがこのルーブル彫刻美術館の特徴です。

もちろん大きな作品だけではございません。小さな作品もございます。
王権とも強い結びつきがあった”天空の神ホルスの像”。ハヤブサで表現されていて、右眼は太陽、左眼は月を表しています。古い時代からエジプトで崇拝されてきた神。18世紀頃に製作された”乱れ髪の娘の裸像”。
1150年から1200年頃に作成された”ルイス島のチェス”この作品は大英博物館の中でももっとも有名で、映画「ハリーポッター」第1作にも登場した一品です。

展示室入り口横に鎮座するのが有名な”ロゼッタストーン”と15世紀から16世紀ごろに製作されたミケランジェロ作の”モーゼ”。
ロゼッタストーンは1799年にナポレオンによるエジプト遠征時、ナイル川近郊のロゼッタで兵士の一人が発見した黒色玄武岩。
この玄武岩には3種類の文字が彫られており、上からヒエログリフ(神聖文字)、デモティック(民衆文字)、ギリシャ文字。内容は「徳をほめたたえる文」が銘記されています。

ミュージアムショップもあります。
将来ルーブル美術館や大英博物館に行かれる予定のある方にとっては、予習/復習が出来る画期的な博物館でございます。

 

 

 

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