―施設情報―
名称 大阪市中央公会堂
住所 大阪市北区中之島1-1-27
電話番号 06-6208-2002
営業時間 09:30~21:30
休館日 毎月第4火曜日(祝日の場合は翌平日休館)、12月28日から翌年1月4日
予約の有無 要予約
毎週定期開催のガイドツアー
⓵ベーシックコース:30分ガイドツアー+お土産付き
②スペシャルコース:30分ガイドツアー+オリジナルコースランチ+お土産付き
料金
⓵500円
②2000円
開催時間
10:00~10:30(受付開始は09:45~)、11:00~11:30(受付開始は10:45~)
☆開催日日程は公式HPでご確認ください。
定員 各コース25名
交通案内
電車…
・地下鉄御堂筋線「淀屋橋」駅下車 1番出口より歩いて約5分
・地下鉄堺筋線「北浜」駅下車 19番出口より歩いて約3分
・京阪電鉄本線「淀屋橋」駅下車 1番出口より歩いて約5分
・京阪電中之島線「なにわ橋」駅下車 1番出口より歩いて約1分
市バス…
・大阪市営バス「淀屋橋」下車 歩いて約5分
駐車場…
・公会堂北側に有料駐車場がございますが、日曜日・祝日は公会堂周辺が歩行者天国になるほか、大規模イベント(光のルネサンスなど)が行われる場合、交通規制が行われる場合がございますので、公共交通機関を利用された方が便利です。
その他 特別室を含めた大集会室、中集会室、小集会室の他、各種会議室は貸室として利用することが可能です。詳しくは公式HPをご覧ください。
オフィシャルサイト 大阪市中央公会堂
冬の大阪でイルミネーション開催時期になると、プロジェクションマッピングで利用される建物の一つとして有名です。
私たちも建物の前は何度か通ったことがあるのですが、中には入ったことはありませんでした。ですので、思い切って行ってみることにしました。
大阪市中央公会堂は、明治44年(1911)に岩本栄之助から公会堂建設のために寄付された100万円を元手に建てられました。
また永久保存のための工事を経て、平成14年(2002)には国の重要文化財に指定されています。
赤煉瓦の美しいこの公会堂は2018年に100周年を迎えました。
重要文化財でありながら、現在でも利用可能な貸室施設です。
貸室エリアは『大集会室』、『大集会室2階席』、『中集会室』、『小集会室』『特別室』があります。
見学コースはベーシックコースとスペシャルコースの2種類があり、ベーシックコースは廊下や階段、展示室、地下B1Fの自由見学エリア(30分間のガイド付き)、スペシャルコースはそれに加え普段は入る事の出来ない特別室の見学とレストランでのオリジナルコース料理を頂けます。
開催時間は共に⓵10:00~10:30.、②11:00~11:30で、レストランでの食事は11:30から開始となっております。10:00~の見学をされた場合はレストランに入場できるまでの時間に空きがありますので、お土産などが買えるSHOPによってみるのもいいですね。
折角なのでスペシャルコースで見学してみました。
ー展示室ー
大阪市中央公会堂は岩本栄之助の寄付により大正7年(1918)に竣工しました。岩本栄之助は大正時代から明治時代にかけて、大阪の株式業界で活躍された人物です。
明治39年(1906)に父親が営む株式仲買業を引き継ぎ、株式相場の高騰などで大きな利益を上げました。
渡米実業団にも参加し、アメリカの文化や産業を視察、欧米のお金持ちが公共事業や慈善事業に熱心な事にも感銘を受け、日本に帰国後まねをされたわけですね。
100万円の寄付金を用意し、商業高校の設立や学生の奨学金にあてるなどの案の内、最終的には公会堂の建設に決まりました。
公会堂の建設は大正2年(1913)に開始されましたが、大正5年(1916)に株式取引での失敗により苦しんだ岩本栄之助は、公会堂の完成を待たずに自らに手でその生涯を閉じました。
大正7ねん(1918)年以降公会堂では世界的な著名人の講演会や優れたアーティストによる音楽界などが開催され、大阪の文化や芸術に大きな貢献を提供されてきました。
過去にはロシア歌劇団「アイーダ」の公演(1919)やフョードル・シャリアピン(Fyodor Ivanovich Chaliapin)による独唱会、グランドオペラの「お蝶婦人」などが公演されていました。
当時の公会堂で使用されていた映写室のブザーや大集会室のスピーカーなども展示されています。
ー廊下ー
これは煉瓦造壁の強度を調べた時の名残。
独特の雰囲気と趣のある階段が素晴らしい…
ー特別室ー
他の見学者様と共にこの特別室に入りました。
入った瞬間「おぉー!!」と歓声が上がりました。
残念ながら写真ではその感動的な雰囲気は伝わりません。
ぜひ見学に参加され、その感動を感じて欲しいと思います。
壁や天井には素戔嗚尊(すさのおのみこと)や太玉命(ふとだまのみこと)、仁徳天皇などが描かれています。大阪公会堂が建設された時代の大阪は、商業や工業が盛んに行われていた事に因んで商業の神様と、工業の神様が描かれました。
この部屋は創建当初お客様をお迎えする貴賓室として使われていました。部屋そのものが芸術品と言われ、窓にはステンドグラスがはめ込まれており、天気の変化で様々な表情が楽しめるお部屋となっています。
写真右側のカーテンが見どころで、このカーテンは大正7ねん(1918)から平成11年(1999)に公会堂の保存・再生工事が開始されるまで、3Fの特別室に備え付けられていました。痛みが激しかったため、修復を行ったうえで現在でも使用されています。
図柄は、法隆寺宝物の国宝「四騎獅子狩文錦」からとったもので、翼を持った馬に乗るペルシャ風の騎士4人が、飛びかかる獅子を振り向きざまに弓で射ようとしている姿が描かれています。
このカーテンはとても貴重なものですので、職員でも手袋を装着しないと触れることは出来ません。触ってはいけません。
ーレストランー
見学終了後は施設内にある「AWAKE」でお食事をいただきました。
AWAKEは2015年に公会堂内に誕生したクラシカルな造りとモダンなインテリアがクロスオーバーした大人の社交場的レストラン(インターナショナルデザイン集団”Tom Dixon”とのデザインコラボレーション)です。
料理監修にはミシュランスターシェフの米村昌泰氏を迎え、和の食材を用いたクールでモダンなフレンチ/イタリアンを堪能できます。
この日は淡路鶏のコンフィをメインとしたオリジナルコースをいただきました。
公会堂のスペシャルコース見学のためだけに用意されたコース料理で、通常は何千円とするコース料理が破格の値段でいただけます。
ーSHOPー
公会堂の地下1Fにある公会堂SHOP。
公会堂をデザインした可愛い小物などがここで購入できます。
大切な人へ送りたいレターセット、公会堂のベストショットをフューチャーしたポストカード、館内にも設置されている公会堂のイラストが描かれたスタンプや色とりどりのマスキングテープ。
写真手前にあるものはチョコレートをサンドした焼き菓子「ファヤージュ」。公会堂限定のデザインの上品なパッケージなので、記念品としても重宝します。